ショパンのマズルカの思い出、そして今。

こんにちは。千色を奏でるピアニスト 藤谷奈穂美です🎵

 

ローマもすっかり秋らしくなってきました。先週まで日中は25度を超えたりと、夏みたいに暑い日もありましたが、遂にここも寒くなってきました。とはいえ、ローマは真冬でもマイナスになることはまずありません。寒いのが苦手なローマ人は、厚着の人が多いです。

 

前置きが長くなりましたが、今日はポーランドの作曲家ショパンのマズルカについてほんのちょっと。

最近の私のリサイタルではショパンを取り入れていませんが、ショパンが嫌いなワケではありません。

日本ではショパンが断然演奏されることが多いので、今年の夏の各公演では他の作曲家の作品も知って頂きたく、現代曲も取り入れたりしていました。

 

が、久々にショパンを弾きたくなりました。

 

イタリアに留学して間もない頃、何となく買ったCDの中に、ルービンシュタインの「マズルカ全集」がありました。当時住んでいたマンションはとても田舎で、霧のよくかかる気候のエミリア・ロマーニャ州に住んでいました。窓から見える景色は葡萄畑。そこにモヤモヤと毎日のように霧がかかっていた景色は、今でも鮮明に覚えています。 その景色を見ながら、私はよくこのCDを聞いていました。

何故あのとき、毎日の様にこのマズルカを聞いていたのかはわかりません。

でも兎に角、ルービンシュタインの演奏があまりにも心地よく、胸に響いていました。

日本でCDを聞くのと、イタリアの建物の中で聞くのでは音が違うんです。日本の建物は音が吸収されるものが多い様に思いますが、イタリアは兎に角よく響きます。 使っていたのは小さなCDラジカセでしたが、天井の高い部屋で、まるでエコーでもかかっているかの様に響いていました。

 

そのマズルカを突然弾きたくなりました。それも初期のものです。

作品17−4は数年前のナポリのリサイタルのアンコールで演奏したことがありますが、今朝は作品17全てを譜読みしました。

この録画をしたのは譜読みを始めて約15分後です。その間にどれだけ作曲家の意図を理解できるか、表現できるか、そんなことを試してみました。 明日にはまた違う演奏になっているかもしれません。

 

普段から言えることですが、久々に弾くと色んな発見があります。前には感じなかったこと、以前とは聞こえ方が違ったり、メロディの歌わせ方も変わったり・・・。 そういうことが自然と起こります。それはやはり、最近弾いていた難曲があったり、ここ数年の経験から色んなことを感じたり、それが表現に繋がったり・・・。色んな理由が考えられます。

 

今朝弾いてて感じたことは、マズルカってすごく「語ってる」と思ったのです。

「歌うというよりも語る。」そんなことを感じました。マズルカはポーランドの民族舞踊というのは皆さんご存知かとは思うのですが、祖国を愛するショパンはマズルカを40曲以上も作曲しています。

どの時代にも書いているのです。 勿論、年齡によって作風は変わっています。

今朝弾いてみて、「踊り」というよりも「語り」を感じたのは、祖国愛の強いショパンの想いも込められているのかなと思いました。

 

ショパンの作品の中で、私は特にマズルカが好きです。ほっとするというか何というか・・・。

おそらく生演奏で聴いても「うわぁ❤️」という感動は与えられる曲ではないです、が、とても叙情的でなんともいえない雰囲気を醸し出していると思うんです。 がちゃがちゃは弾いて欲しくない、色っぽくそして穏やかに、でも魅力的に・・・。 そんな風に演奏できたら、最高に素敵なマズルカになるんじゃないかなぁ。

今だから弾きたくなった。 40過ぎたからかな?笑 若い頃には表現できなかったものが、今だから出せるのではないかな、と思っています。

 

いつか、リサイタルでプログラムに入れてみたいと思っています。

 

ciao ciao ❤️

 

 

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